Mezzo Note

声優とオーディオに関するブログでした。気まぐれに更新中。

レビュー iBasso Audio IT01S

一年ぶりの新イヤホンです

 

 

・購入動機

IE800sを購入した時と現在ではイヤホンの利用条件が変わり、幹線道路沿いを徒歩で通勤する機会が増えました。

IE800sの音はすごく好きなんですが、徒歩通勤しているとタッチノイズやイヤピのズレ、そして遮音性が気になるようになってきました。

それらを解消すべく、以下の条件でイヤホンを探しました。

 

1. サ行が刺さらないこと

2. ボーカルが自然であること

3. 自分の小さな耳でも問題なくフィットすること

4. 遮音性が高い

5. shure掛け可能であること=タッチノイズやズレを抑える為

5. 20000円前後である

 

コスパ良しとされる20000前後のイヤホンを視聴していたのですが、音がクリアでなかったり、なんとなく不自然だったりするのが気になっていました。

ノーマークであったIT01Sの見た目に惹かれ試しに聴いてみたところ、音がハイエンドイヤホン並みにクリアであったのに衝撃を受け、購入に至りました。

後付ですが、本機にはテスラテクノロジーが使われているとのこと。

テスラを使っているbeyerdynamicの音が好きなので、本機に惹かれたのはそういうことなのかもしれません。

 

・付属物

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本体の他にイヤーピース4種×3サイズ、バランスケーブル2.5、2.5→3.5変換ケーブル、イヤホンケースが付属しています。

オレンジのイヤホンケースはキャンペーンのおまけです。(4/1購入時点ではありました)

・デザイン

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写真だと反射があって分かりづらいですが、青紫のメッキのような感じです。

値段以上の高級感はあると思います。

個人的にはとても気に入っています。

 

・イヤーピース

イヤーピースはシリコンタイプが3種と、コンプライタイプが1種類付属しており、それぞれS/M/Lがあります。

厳密に比較はしていませんが、大きさはほぼfinalのEタイプのS/M/Lと同じに見えます。

シリコンタイプの3種の違いは、クリアさを減衰させる代わりに低音を増強させているような違いに聴こえました。

視聴では一番音がクリアに聴こえるものを使用しました。

 

・音

視聴環境

DAP:AK300

ケーブル:純正

イヤーピース:純正(上記参照)

端子:2.5mmバランス

曲:以下のアニソン(ハイレゾはbit/khzを表記)

少女交響曲(24bit/48khz) Wake Up, Girls!

・七つの海のコンサート 山下七海

・レンダン 早見沙織

・デコレーション・ドリ~ミンッ(24bit/96khz) 周防桃子(渡部恵子

・Maria Trap(24bit/96khz)  天空橋朋花(CV:小岩井ことり

・Sister(24bit/96khz)  天空橋朋花(CV:小岩井ことり

Wake Up,Girls! FINAL TOUR - HOME -~PART Ⅰ Start It Up,~ [Blu-ray Disc] (HD-DAC-1に接続して視聴)

・その他

 

音の傾向

やや高音寄りですが、フラットに聴こえます。

音の残響感はありません。

音としては割りと坦々と慣らすタイプで、情緒的な音ではありません。

なのでバラードとかも坦々と慣らします。(レンダン等)

逆に音数の多い打ち込みは解像度の高さを生かして正確に再生してくれますので向いていると思います。(Sister等)

割と上流に敏感なほうで、スマートフォン接続の際ははっきりと音の劣化を感じました。録音の良し悪しも割りと分かってしまうほうです。

 

低音

タイトな低音が出ます。量感は十分です。

スピード感が良好なのでロック調のアニソンにはよく合います。

IE800sもロックが得意ですが、IE800sがゴキゲンなロックだとしたら、本機は疾走感のあるクールなロックですかね。

 

中音

声に違和感がないのが素晴らしいです。

この価格帯で声の表現に違和感がないのは貴重です。

ただ、坦々と鳴らしているせいか艶感はありません。

 

高音

 まず、高音寄りなのに刺さることがありません。

これが結構貴重というか、あまり他の製品では見られない特徴だと思いました。 

チューニングが上手いと思いました。

音色も綺麗です。 

 

解像度

 ハイエンド並みとは言いませんが、かなり高いです。

音数が多いSisterの音も追えました。

少女交響曲の声のハモリも完璧に聴こえます。

 

音場

ダイナミック型にしてはやや狭いです。

特にライブBDを見た時に顕著に感じました。

ただ、音場が狭いことによる閉塞感のようなものは感じません。

左右のセパレーションは完璧です。

 

音量の取りやすさ

ダイナミック型にしては音量が取りやすいです。 

ただ、感度が良いせいかHD-DAC1と接続した時はかなりのホワイトノイズを感じました。

AK300は出力が弱いためホワイトノイズは感じませんでしたが、出力の強いDAPでは注意が必要かもしれません。

 

・フィット感

本体が小さいため、小さい耳の自分でも装着感はかなり良いです。

軽いので長時間付けていても気にならないのが良いですね。

 

・外音遮断性

かなり高いです。カスタムIEMよりやや下がる程度です。

幹線道路沿いであればほとんど外の音は聴こえません。

電車だと電車乗ってるのがわかる程度には聴こえます。

 

・携帯性

タッチノイズがありません!

おそらくケーブルが柔らかいためだと思います。

クリップなくてもタッチノイズがない製品、初めてで嬉しかったです。

 

・総評

音色が良くも悪くも真面目な優等生的な印象です。

アナログな曲よりデジタルな曲によく合います。

クールな音色が好きな人にお勧めです。

値段の割りに性能はかなり高いのですが、この価格帯はかなり競合相手が多いので埋もれてしまっているのかなぁと思います。

このレビューによって興味を持ってくださる方が一人でも居れば嬉しいです。